【数学】被覆・コンパクトの定義とイメージ
Def.
位相空間の部分集合族AがX=∪{U|U∈A}を満たすとき、AをXの被覆という。
特に開集合である被覆を開被覆、有限個の集合からなる被覆を有限被覆という。
Aから有限個の要素を選んでXの被覆Bが出来たとすると、BをAの有限部分被覆という。
Def.
位相空間Xの任意の開被覆が有限部分被覆を持つときXをコンパクトである(orコンパクト空間である)という。
イメージ
*図
*集合
X:={1,2,3,4,5,6,7,8,9,10}
A:={{1,2,4},{3,6,8,9,10},{5,7,8,9},{3,5},{1,2},{6},{1,7,8,10},{5},{7}}
とおく。
Aの各要素がUにあたる。このとき、AはXの被覆である。また、Aは最大で2^10個の集合からなる部分集合族。つまり、有限個の集合からなる。よってAは有限被覆。
Aから{1,2,4},{3,6,8,9,10},{5},{7}を選び、
B:={{1,2,4},{3,6,8,9,10},{5},{7}}
とおくと、BもXの被覆。Bは有限部分被覆。
よってXはコンパクトである。
補足
XはYのコンパクト空間である、とは、Yの開集合族とXの共通部分がXの被覆になる、ということ。
こんな感じ。
XはYの部分集合となっている。
青がYの開集合族、赤がXの被覆である。
参考